HOME > バイオフィードバックとは

バイオフィードバック(Biofeedback:BF)とは、通常は認知することが難しい自己の生体現象を、電気・電子工学的手法により、視覚・聴覚信号としてフィードバックし、自己制御を試みるアプローチです。1960年代に自律反応のオペラント条件付けが可能であることが、Millerにより報告されて以来、さまざまな領域で応用されています。その原理は、現在までに学習理論・サイバネティックス理論・精神生理学などにより説明が試みられています。

バイオフィードバックとはイメージ

また、1960年代のニューエイジムーブメントのなかで、東洋の精神文化に対する憧れから、BFは“Electronic Zen”や“Yoga of the West”として注目され、心身の健康や精神性を高める目的で当時流行していたインドのヨガ・瞑想や日本の座禅を、西洋科学的な手法で容易に体験できるようにする東洋文化融合の試みとしてもBFが用いられてきました。BFによる心身の自己制御という概念はその後、リハビリテーションや行動医学領域を中心に欧米の臨床現場で取り入れられるようになり、日本でも心身医学的療法の一つとしてBFが研究されています。現在、米国では臨床心理士を中心としてMind‐Body Medicineという補完・代替療法の代表的アプローチの一つとして広く行われています。日本でも、近年、心療内科・リハビリテーション領域などで各種BFが試みられています。